必要なスキルと仕事内容
翻訳と通訳の具体的な違い
翻訳と通訳の違いはなんでしょうか?
翻訳と通訳は、ともに外国語と日本語の橋渡しをする仕事です。しかし必要なスキルや仕事内容は全く異なる仕事でもあります。では、翻訳と通訳の具体的な違いについてみていきましょう。
まず翻訳とは、「異なる言語の文章を他の言語におきかえること」です。その翻訳対象は文書であることが一般的ですが、一口に文章と言っても、契約書、マニュアル、商品のローカライズ、Webサイトなど様々。
翻訳の仕事には企業が経済活動をするために必要な文書を翻訳する「産業翻訳」、書物を翻訳する「出版翻訳」、海外ドラマや映画などを翻訳する「映像翻訳」の3種類があります。
それに対して通訳とは、「異なる言語を使う人たちがスムーズに意思疎通できるように話し手の言葉を、聞き手の言語に変換すること」です。
通訳を利用するシチュエーションとしては、商談や社内会議などのビジネス通訳、国際会議やシンポジウムなどの会議通訳があります。
通訳は瞬発力、翻訳はきめ細かさ
通訳の仕事内容についてもう少しご説明すると、国際放送やニュースでの放送通訳、病院や役所などの施設で外国人の日常生活を助けるコミュニティ通訳、そして外国語を使って外国人に観光地の案内をする通訳ガイドなどもあります。
通訳は同時性が要求されるので、翻訳と違って瞬発力が求められる仕事です。
また、翻訳と通訳はいずれも高い語学力が要求されることは言うまでもありませんが、必要とされる語学力には明確な違いがあります。翻訳では「書き言葉」、通訳では「話し言葉」のスキルがより重要です。
通訳では、現場対応力が求められるのに対して、翻訳では、最適な訳文を構成するための調査力と用語や資料に準拠するきめ細かさが求められているといえるでしょう。
対象文書の旧版や用語集などがあれば翻訳の品質は間違いなくお客様の要求に近づきます。通訳では、資料の提供やブリーフィングにより、ようやく参加者の役割や製品知識などの背景情報を十分に理解することができるのです。
対象文書の旧版や用語集などがあれば翻訳の品質は間違いなくお客様の要求に近づきます。通訳では、資料の提供やブリーフィングにより、ようやく参加者の役割や製品知識などの背景情報を十分に理解することができるのです。